ジョニィへの伝言
2009-10-12 月曜日ペドロ&カプリシャスの「ジョニィへの伝言」、好きな歌というわけでもなかったんですが、こんな受け止め方もできるんですね。ちょっと味わいが増す感じがあります。
かつてヒットしたヘドロ&カプリシャスの『ジョニーへの伝言』は、愛した男の前から身を引いて立ち去ろうとする女の惜別の痛みを歌っているものだが、むかし私はこの歌の良さが半分も分からなかった。それどころか、バーの椅子に座って自分が二時間待っていたことを間接 的に伝えて欲しがる女の未練がましさを「うぜえ」などと感じていた。
でもそうじゃない。歌の女は、来ない男をもう待たぬと決めて席を立つまでに二時間もかかったのだ。せめてもう一度会いたかったに違いないはずの最後 の恋慕を女はほかにどのようにも言い表しようがなく、だからただ「二時間待ったことだけ伝えてくれ」と人に頼んだ。その「二時間」に、女が一人でおこなっ たすべての清算の重みがあったのに、私はこの歌詞に隠されているものを長い間まるで聴き解せずにいた。
